小説版ドラクエ4の思い出
国民的ゲームのドラゴンクエスト。
そのドラクエに小説版をご存知だろうか。
今ではゲームが出たらノベライズやコミカライズが当たり前だが、私が小学生の頃はまだまだ数が少なかった。
ゲームが大好きで、キャラクターや世界についてもっともっと知りたくて、でもアルティマニアや攻略本を買うお金は無かった。
そんな私が駆け込んだのが図書館であった。
当時の私にとって、図書館はどんな本も扱っている場所だったからである。
それが小説版ドラゴンクエストとのファーストコンタクトだった。
「小説あるのかーーーーっ!!!」
凄く嬉しくてテンションがぶち上がって即予約したのをよく覚えてる。
1,2,3は高屋敷英夫先生
4,5,6は久美沙織先生
私が最初に借りたのは、大好きな4の小説版だった。
全4巻である。
予約して届いてまず目に飛び込んだのはその表紙の美しさだった。
イラストレーターは、こちらも有名な
いのまたむつみ先生
やばない?
今見ても超美しくない??
これ1991年発行なのに美しすぎない!?!?!?
テイルズかブレンパワードの印象が強いけど、私にとってのいのまた先生はドラクエだ。
美しくて読む前に何枚も何枚も表紙を模写した。
まるでエロ本を買って興奮した男子中学生の勢いが如く、夢中で模写した。
そして本を開く。
久美沙織先生の文章はどこか叙情的でありながらもとても読み進めやすく、開始数ページですぐドラゴンクエスト4の世界に入ることができた。
ライアンの旅立ち、トルネコの旅立ち、アリーナ一行の旅立ち、マーニャとミネアの旅立ち、主人公の旅立ち、そして全員が出会ってキングレオやデスピサロに立ち向かっていく。
それぞれが章に分けられていて、副題もアルスラーン戦記のように四文字熟語でつけられていた。
当時小学生だった私にとってその四文字熟語がしぬほどかっこよかったのも覚えている。
ノートの隅に書いてた。
小説版ならではのオリジナル要素があるが、プレーした人間ならほぼ問題にならない、良いノベライズになっていた。
ここからは今でも思い出せる感想。つらつらと。
特にピサロとロザリーのところはグッジョブ。グッジョブ。素晴らしい。これしか言えない。オリジナル要素が特に活きているのはこの章だった。
ライアンとホイミン
まさかドラクエの小説で泣くとは思ってなかったのでびっくりした。
この小説版のアリーナはガチ可愛い。おてんばお姫様素晴らしい。
この小説版を読んで「ドラクエで誰が好き?」と聞かれたら「アリーナ」と躊躇いなく言えるようになったと思う。
あとクラフトが嫌いになった。
アリーナが生贄の娘の代わりになる所でクリフトが嫌いになった。当時はよく意味がわからなかったけどのちのちになってわかってしまってくたばれと思った。
マーニャとミネアの挿絵のえろちっくさやばい。
いのまた先生ほんとやばい。
あと姉妹間の感情とか凄く良き…
トルネコは歩く銀行だった。
破邪の剣の話は凄く良かった。
主人公の名前は小説版だとユーリル。
挿絵のユーリル君はとてもクール系。
鳥山版主人公のサイヤ人ちっくの印象が強かった当時の私にはちょっとギャップがあったけどすぐに慣れた。
最後までピサロが可哀想で仕方ない。あと黄金の腕輪を見つけたミニデーモンもほんとにかわいそう。
肉汁の染み付いたテーブルをかじって空腹を癒した、という描写は今でも忘れられない…
読み終えた後の私は、ifイラストを馬鹿みたいに沢山描きまくってました。
親に見られるのは恥ずかしいから隠しながら。
たぶんみられてたけど。
ごめんなさい。
読んだことのない方にとってはなんのこっちゃ、となるような感想です。
でも、ドラクエ好きな方なら是非読んでほしい、損はしない、古き良きドラクエの匂い沸き立つ小説です。
このドラクエ4は91年の作品で割と古いけど、図書館に行けばあるんじゃないかなーと。
ぜひぜひ!!!